あの空の彼方に

長い間封印していた想いが突然復活してしまった、、。消し忘れた想いについて、こっそり書き留めるブログです。

左京区七夕通東入ル

左京区七夕通東入ル (小学館文庫)
左京区七夕通東入ル (小学館文庫)
小学館
2012-04-06

この前読んだ『左京区桃栗坂上ル』がすご~く面白くてツボだったので、同じシリーズの、前の2冊を読んでみたくなって、ブックオフで文庫本を買ってきた。


で、シリーズ1作目の『左京区七夕通東入ル』を読んでみた。いや~。もうこれが、キュンキュンする可愛い素敵な恋愛青春小説だった。

あらすじはこんな感じ。


「たっくんて呼んでいい?」京都での学生生活も4年目を迎えた七夕の夜、主人公の花は友人のアリサから合コンに誘われ、たっくんと出会う。三条木屋町の店にひとり遅れてあらわれた彼は、その場にはそぐわない一風変わった雰囲気の持ち主だった。文系の学生で数学嫌いの花にとって、理学部数学科のたっくんは謎に満ちていて、彼の暮らす学生寮の友人たちもかなりキテレツな理系男子ばかり。食べ物にうるさい巨漢アンドウくんの研究対象はミクロの遺伝子、おかっぱ頭のヤマネくんは工業化学科で専攻テーマは爆薬。ゆかいな仲間たちに囲まれ、花はこれまで経験しなかった不可思議でにぎやかなキャンパスライフに巻き込まれていくが、いまどき携帯電話も持たないたっくんとの距離はゆるやかにしか縮まらない。バイト先の古着屋の店長・陽子さんらの助言を受けつつ、やがて花は恋のライバルが「数学」であることを知る――。寮でのたこ焼きパーティー、鴨川デルタでの花火、自転車デート、学園祭、卒業旅行……学生の街・京都を舞台に、かけがえのない時間と仲間たち、ほっこりと育まれる等身大の恋を描く。甘酸っぱい記憶を呼びさますたまらなくキュートな青春恋愛小説。


たっくん、、って言うと、どうしてもマリンちゃんの彼さんを想像してしまうけど。まあそれは置いといて、、。


『桃栗坂』に比べて小説としての完成度は負けてる気がするけど、でもこれは本当に女の子のストレートな恋心が描かれてて、胸がドキドキしてしまう。読んでいて、せつないようなくすぐったいような、、でもとっても楽しいラブストーリーだった。めちゃめちゃ良かった。


大学時代、若い頃ってこんなんだったよなあ、、若いって良いなあ、、って思いつつ読んだんだけど。
でも、花の心情を見ていて、実は「恋する乙女」の気持ちって年取ってもそう変わんないかも!って思ったりもした。めちゃめちゃ共感できる言葉がいっぱいあったから。


「どうしてこのひとなんだろう。どうしてこのひとが気になってしかたないのか。笑顔を見るだけで条件反射のように力が抜けてしまうのか。自分でもわけがわからない。」
という花の台詞。
まさに、、私も同じ気持ちって。思わず共感しちゃったよ。年は取っても、人を恋する気持ちってあんまり変わらないのかな。


たっくんが、数学に夢中で、数学に集中すると、全然他のものが目に入らなくなり、寮の部屋で、そばにいるのに2時間も放置される、、とか。そういうシーンもあって。
その時花が、自分は数学以外の、わりとどうでもいいもののひとつに過ぎないのか??って思い悩むシーン。
仕事が忙しくて放置されちゃう時の気分に似てるよなあ、、って思った。
そういうところも、かなり共感できた。


花の親友、アリサと、理学部で大腸菌を研究してる修治カップルについても、結構共感ポイントがいろいろあって。
アリサのこんな台詞にすごく共感した。
「このままだと修治以外のものが目に入らなくなる。そうならないように、ちゃんとお金をためて、留学もしたいの。精神的に頼りっぱなしもなりたくないの。」
「あたしはいつも、距離を縮めたくてキリキリしてる。」
「修治があたしのことちゃんと考えてくれてるのは事実だけど、あたし〝が〟好きっていうより、あたし〝も〟好きって感じでしょ。」


何かに夢中になって取り組んでいる男性は素敵だけれど、でも、じゃあ、自分の存在はいったいなんだろう?って思うところ。
自分も何か夢中になれるもの、自分の世界を持ちたいって思うところ。
そんなところにすごく共感しちゃったよ。


それにしても恋はやっかいだ。
だけど、、この年にして、こんなやっかいな気持ちにやっぱり振り回されてるってのが、素敵な事と言えば素敵な事なのかも、、ね。